採択課題

研究代表者
信州大学
博士後期課程4年
渡部 広機
Hiroki Watanabe
採択課題名

インクジェット超瞬間凍結法に基づく血小板凍結保存のスケールアップ技術開発およびその機能評価と市場調査

プロジェクト概要

従来、採血された血小板は、振盪下かつ限られた温度帯で4日しか保存できなかった。これまでに、凍結保護剤等を用いて凍結保存する試みが多く実施されてきたが、いずれも血小板の機能低下が報告されている。一方で我々は、凍結保護剤を全く必要としない超瞬間細胞凍結法を開発してきた。この新規凍結法の血小板凍結への応用として、凍結解凍後の免疫染色などによる機能評価や本技術のHigh-throughput化を行う。また、解凍後の血小板機能の評価結果から、臨床分野への応用を目標とした医師や技師へのヒアリングを実施する。

製品・サービスの概要(申請時)

本新規凍結保存法を血小板凍結に応用し、凍結解凍装置の販売およびメンテナンスと消耗品サービスを構想している。サービス自体は既存の医療機器メーカと大差ないが、無添加凍結という新規性と血小板の凍結保存による輸血システム自体の変革に価値を見出す。世界で唯一添加物フリーでの細胞凍結保存に成功している我々であるからこそ、ブルーオーシャン的ビジネス展開ができ、輸血システムという基盤システムに我々の装置が組み込まれることで、着実な成長と市場の独占が見込める。

SU設立に向けた活動計画(申請時)

2027年頃を想定する。24年は原理検証と研究体制の構築およびネットワーキングを行い、25年からはより市場を絞った装置開発とデモによる市場ニーズの確認をする。26年ごろには、特定の医療機器メーカ等と協働し、治験に向けた準備を開始する。