採択課題

研究代表者
信州大学
准教授
照月 大悟
Daigo Terutsuki
採択課題名
命の匂いを捉える:蚊の嗅覚を活用した災害現場向けヒト臭センサの開発
プロジェクト概要

本事業では、蚊の鋭敏な嗅覚を応用し、ヒト特有の匂いを高感度に検出するバイオハイブリッド型匂いセンサを開発する。視界不良や瓦礫下など、画像センサが機能しにくい災害現場において、匂いを手がかりに要救助者の位置を特定する新たな探索手法を実現する。「匂いで命を探す」ことで、防災機関が抱える生存者発見の課題に応える。センサはロボットと統合可能で、現場での即時展開・自律探索に対応する。災害対応にとどまらず、セキュリティや密閉空間でのヒト検出など、多様な応用と生体センシング市場の創出が見込まれる。
製品・サービスの概要(申請時)
蚊の嗅覚器官をセンサ素子として活用し、呼気やヒト由来の匂いを手がかりに、ヒトの存在を迅速かつ高感度に検知する小型デバイスの開発を目指す。匂いは環境中に拡散する化学量として存在するため、視界不良や障害物など、災害時に想定される困難環境下においても運用が見込まれる。また、センサは小型・軽量であることから、ドローンや移動ロボットへの搭載に適しており、腕などに装着するセンサとしての展開も期待される。
SU設立に向けた活動計画(申請時)
スタートアップの設立を2028~2029年に目指す。IJIE主催のマッチングイベントを活用して事業化推進候補との連携機会を探索するとともに、ピッチイベント等を通じて研究成果を積極的に発信し、VCからの関心と認知度の向上を図る。